受賞

2016年6月 5日 (日)

林産試験場・伊佐治主任が栄誉の受賞

   道立総合研究機構 森林研究本部 林産試験場性能部保存グループ 伊佐治信一研究主任の「塗装木材の凍結融解に対する抵抗性と積雪寒冷地における耐候性予測方法に関する研究」が高く評価され、このほど公益社団法人日本木材保存協会(今村祐嗣会長)の「木材保存学術奨励賞」を受賞した。北海道では7年前に同試験場の宮内輝久氏が受賞以来、2人目。

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今村会長から受賞の伊佐治主任

 今回受賞の研究は~

①屋外用塗装の凍結融解についての抵抗性の有無を、屋外暴露試験や凍結融解試験を行って調べ、多くの塗料については抵抗性を有していること、柔軟性の低い塗膜を形成する塗料については、凍結融解作用の影響を受けやすい。
②積雪寒冷地域で利用される塗装木材の耐候性能の予測に適した耐候性予測試験方法として、従来から行われている光照射と散水の繰り返し処理に、凍結融解処理を組み合わせる方法を提案し、屋外暴露試験との相関性が向上する。
~という二つの成果が明らかにされた。


 木材の高耐候化をはかる必要がある木材保存の分野に、大きく貢献する研究業績。その背景は~

*木材を屋外で利用する際は、材の表面を劣化から保護するために塗装が必要な場合が多い。近年では塗装の場合、臭気や揮発性有機物低減のため、多く使われるようになってきた水性塗料には水を含むことで塗膜の耐水性や耐候性に不安視のむきがあり、知見の蓄積が必要とされていた。

*積雪寒冷地で屋外に曝された塗装木材は、水分の負荷が大きくなる、凍結融解作用の影響を受けやすい環境での性能が明らかになることが、関連業界から望まれていたなかで、今回の研究では「多くの塗料に抵抗性を有している」ことが明らかになり、中には凍結融解作用で塗膜劣化が早く起きる塗料の存在、一方柔軟性ある塗膜を形成する塗料は,凍結融解の影響を受けにくいことも明らかになった。

*こうした知見を耐候性予測に反映のために検討した促進耐候性試験方法。主に光照射と水分の負荷を与える促進劣化処理に凍結融解処理を加えることで、屋外暴露試験との相関性が向上することを明らかにした。


~ということで「多様な気象環境で利用されることが想定される木材製品の塗装仕様を検討していく上で、有用な知見と考えている」としている。

2016年4月16日 (土)

28年緑化推進功労・南富良野町に総理大臣表彰

 政府は、28年の緑化推進運動に顕著な功績があった内閣総理大臣表彰者を、全国から3個人、10団体を決定した。北海道からは南富良野町が受賞する。

 表彰式は今月22日、東京憲政記念会館。

 南富良野町(池部彰町長)の受賞は、北海道にとっての栄誉でもあり、総理大臣表彰は明るい話題提供となる。同町は大雪国立公園、富良野芦別道立自然公園にしてされている山々に囲まれ、水資源を蓄える森林資源を次世代に引き継ぐため、緑化活動が活発に行われている現実がある。


  具体的には、10年以上にわたって毎年実施されてきている3つの取り組みが挙げられる。

● 
フォレストタウン記念植樹

~住民参加による緑豊かなまちづくりを目的に行われ、地域住民の緑化意識の定着に寄与している。

● 
水源の森創造植樹

~下流域である滝川市の市民団体や町内の女性林業グループをはじめとする団体と共に、上下流の住民が森林についての研修・植樹活動を通じた交流を行うことで、緑化思想の普及啓発に繋がっている。

● 金山湖ダム周辺の
 「アオダモの森

~プロ野球選手を招いて、バットに使用するアオダモの植樹活動を子ども達と共に行っており、植栽木の生長だけでなしに、ふる里の森づくりの将来への担い手づくりにも繋がることが期待されている。


  近年の特筆すべき取り組みとしては、絶滅危惧種に指定されているイトウ(魚)を保護するための「川が濁らない山づくり」を進めるなど、ダム周辺の環境保全のための森林整備を進めて、水資源涵養機能の維持強化を図っている。

Photo

北海道日本ハム選手と共に・・・アオダモの植樹
                
 (南富良野町HPより)


2016年1月23日 (土)

林野庁間伐コンクール ~ 北海道から吉岡建設に優秀賞

林野庁では毎年、国有林の間伐事業で優れた取り組みを行っている事業体の表彰を行っているが,本年度は北海道南富良野町の株式会社吉岡建設(鷹端充子社長)が熊本県の泉林業とともに優秀賞に選ばれ、1月21日農林水産省で授賞式が行われた。

全国コンクールで現場作業に優秀賞を受けること自体、真摯な取り組みと優れた技術の成果に栄典の灯りが当てられた意義は大きい。

地元事業体の受賞について、北海道森林管理局上川南部森林管理署・小林重善署長は~

  • 伐採から植え付けまでの一貫した作業において、高性能林業機械の有効的な稼働による生産コストと造林コストの低減ということで、これを公表することによって効率的で低コストな事業システムが広く普及されればという目的なんですが、面的な「誘導伐」なども対象に6部門で取り組み内容が競われ、「車両系誘導伐等部門」で地元の素材生産事業体が優秀な事例と認められました。

    一つは、伐採から植え付けまでの一貫作業において、生産では高性能機械を効果的に組み合わせて、森林作業道を有効に活用したことで生産性が向上したということ。

    もう一つ、造林では地拵え作業で独自のレーキを開発すると共に、コンテナ苗の運搬をフォワーダを使用して効率化を図ったことです。
と話し、「当署の低コスト造林事業の確立に向けた取り組みに、大きく貢献いただいたものと感謝しています」 と話している。

  • 事業現場
上川南部署幾寅国有林
樹種/林令:トドマツ63年生
面積:2.14ha
本数/材積:979本/ha、403m3/ha
林地傾斜:平均15度
  • 伐採内容
伐採方法:帯状の主伐
伐採材積:862m3
ha当たり伐採材積:403m3
平均胸高直径・樹髙:22cm・20m
1本当たり材積:0.33m3
路網密度:132m/ha
  • 造林内容
地拵え:大型機械
苗木:トドマツ(コンテナ苗)
植栽本数:1316本/ha
 
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2015年11月 5日 (木)

秋の勲章/褒章

秋の叙勲・褒章の受賞者が決まったが、農林水産部門は
勲章~11月11日、
褒章~11月13日
いずれも農林水産省7階講堂で伝達式が行われる。
北海道に縁の受賞者は
*瑞宝重光章・・・元 林野庁長官 伴 次雄 さん (74才)
*瑞宝小綬章・・・元 旭川営林支局長 二澤 安彦 さん (71才)
 元 帯広営林支局長 大島 克郎 さん (71才)
*黄綬褒章・・・・・株式会社アサノ 
           代表取締役社長 浅野 敏行 さん (60才)
  • 伴 次雄さんは、石狩出身、北海道から初の長官を務めた。
  • 浅野敏行さんは、旭川市に支店を有する大阪本社の(株)アサノ 社長として活躍する若手経営者の一人。
各位の綬章に敬意を表し、心からお祝いを申し上げます。

2015年10月31日 (土)

中国木材に天皇杯

 今年が第54回目となる農林水産祭の林産部門で、広島県呉市に本社の中国木材(株)鹿島工場(茨城県)が最高栄誉の天皇杯受賞が決まった。11月13~14の両日、東京で開催の記念式典で受賞する。
 国民に農林水産業への理解を深め、農林水産業者の技術改善・経営発展に意欲を高める、という主旨で昭和37年から実施されているこの祭典で、天皇杯受賞は企業にとって無上の名誉というもの。鹿島工場は
*大型木材船が入港できる輸送の利便性に恵まれており、人乾構造用製材、機械等級製材区分でJAS認定取得。含水率、ヤング係数検査に加えて厳格な品質管理で高品質の構造用部材を生産。
*国産材ラミナの調達拡大、利用拡大などを通して、森林整備に貢献。
 中国木材全体でも、品質管理マニュアルに基づいた各現場への指導と自らの森林所有での一貫経営は、広く波及効果が大きい。
 
今後への方向も、原木直仕入から製材、乾燥、集成、プレカット、バイオマス利用の一貫生産加工システムと合理的な物流システムは、森林に高い経済価値に繋がり、環境保全も含めて、国内森林産業の活性化に繋がるモデル事業と評価されている。
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天皇杯受賞の鹿島工場(茨城県) 同社HPから